アマル・アデン

ソマリア出身でレスビアンの社会批評家

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Norwegian publisher Aschehoug

アマル・アデンは ソマリア出身だが、典型的なソマリア女性に見えない。というのも、頭には何もかぶり物をつけてもいないし、体をすっぽり包む服装もせずに、常にズボンを履 いているからだ。日本だったらそれほど特別でもないだろうが、ソマリアでは大変である。なぜかと言うと、ソマリアでは女性差別が日本よりさらにひどく、女性の割礼も一般的な国でもある。

さ てアマル・アデンがノルウェーに来たのは1996年だった。その前は何年もソマリアでストリートキッズをしていた。両親のことは何一つ知らず、二人の女性 が親代わりに育ててくれた。ところが彼女がわずか7歳ぐらいのとき、テロリストに襲われ、親代わりだった女性たちの命を奪ってしまったのだ。以来、家も失 い、外で暮らす羽目になってしまった。

親 戚を訪ねて、はるばるソマリアから飛行機に生まれて初めて乗り、ノルウェーという未知の国に来たアマルは、親戚の家でホッとするどころか奴隷同然に扱われ た。そしてある日やっとそこを抜け出し、ノルウェー国の子ども保護局の保護のもと、生活ができるようになった。ところが外国人の多いオスロのグロンランド というところで、ソマリア人の仲間に入り、麻薬を始めるようになってしまった。

そんな中、あるときふとしたことをきっかけに、ノルウェー人女性と親しくなり、アルバイトもできるようになり、ソマリア人社会から向け出すことに成功した。

現 在アマル・アデンは、ソマリア人社会から妨害をうけつつ、特にムスリム社会における女性の権利などについて、社会批評家として忙しい毎日を送っている。 ガードマンをを連れて講演活動したり、数々の本も出版している。宗教はムスリムでレスビアンでもある。これからも彼女のような勇気ある女性が、ノルウェー 始め日本、そして世界中に増えていくことを心から願うばかりである。