へムセダール・レイプ事件

この事件はまず、2014年にへムセダールというノルウェーのオスロに近い小さな町で起こった。事件の発端は、まず当時18歳だった女性が、30歳前後の三人の男性に次々とレイプされたことである。男性たちはそれぞれ恋人か婚約者があり、うち一人は子どももいるという。まず男性三人はその事件が起こった週末中ずっと深酒し、加えてコカインやハッシュ、それにMDMAという薬物を使用。その後あるバーで被害者の女性と遭遇し、三人のうち一人が所有するコッテージに一緒に行くことになる。そこで彼らは被害者の女性に薬物を飲ませ(別のメディアによると、バーで飲ませ、すでに泥酔状態の女性をタクシーから担いで降りたという)、一人ずつ、また三人同時に暴行を加えたという。専門家によると、三人が女性に飲ませた薬物は、量的にも大量であったために命の危険もあったということである。

被害者の女性はこの三人を起訴したが、結局最後には証拠不十分のために、不幸にも無実という判決が下りた。被害者である女性の思いはどんなに計り知れないことだったろうか。18歳という若い年齢で、三人のいい大人の男性たちに代わる代わるレイプされたという体験を、言葉で表すのは簡単ではない。悔しさ、恥辱、慙愧に堪えない思いとでも言ったらいいのか。

それでも女性はそれに甘んじていなかった。メディアを利用し、三人の強姦者たちの実名を公にしたのだった。それに関してノルウェー中から大きな反響が出たのはいうまでもない。メディアを通して2000人以上がさらにシェアをした。非常に多くの女性が被害者である彼女の勇気を褒め称え、自分たちも同じような体験をしたことを語った。ノルウェーでの反応はそれだけに留まらず、全国各地で彼女を支援する集会が開かれ、何千人もの人が集まったという。 と同時に彼女の行為に批判的な声もあった。三人の男性たちはノルウェー中から暴力的なメッセージを受け、そのうちの一人はノルウェーから外国に逃避してしまったほどだった。

この事件は様々な局面を持っている。泥酔状態の18歳の女性が、三人のよく知らない男性に簡単について行き、薬物を飲まされてレイプされたのは、だれに責任があるのか。たとえ三人とも、女性に薬物を飲ませて性行為をしたことを認めていても、証拠不十分として無罪になったのは、果たして正しいことなのか。そして被害者である女性が、三人の実名を公にし、彼らの個人名などプライバシーが公共的に明らかにされ、外国に逃げてしまわなければならないほどの脅迫を受けたのは、果たしてやりすぎなのか、それとも自業自得なのか。

いずれにしても、ある一つのことは明確である。もしこれが女性でなく一人の男性で、男性の代わりに三人の女性がバーで会ったとしたら、果たしてその一人の男性は女性たちにレイプされただろうか。その可能性は、非常に少ないと言える。男性がレイプされたという事件は、全くないとはいえないが、非常にまれである。この事件の女性の行為が正しいかどうかはさておき、どの時代においても女性というのはほとんどの場合、レイプ事件の被害者の側にいる。

参考資料

BA, 08.august 2016, http://www.ba.no/krim/politi/demonstrasjon/trosset-regnet-for-a-stotte-andrea/s/5-8-404056
Dagbladet, Ble frikjent for gjengvoldtekt i Hemsedal, http://www.dagbladet.no/nyheter/ble-frikjent-for-gjengvoldtekt-i-hemsedal-na-mottar-han-voldstrusler-pa-sms-og-facebook/60358972
Klar tale.no, Flere tusen støtter Andrea, 09. august 2016, http://www.klartale.no/norge/flere-tusen-stotter-andrea-1.763561

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